新たな価値の創造のために
強い意志で困難に挑戦できる
多様な人財を育てる

TOTO株式会社
執行役員 人財開発本部長
成清雄一 氏

社会の発展に貢献し、世界の人々から信頼される企業を目指すことを理念に掲げてきたTOTO。
創業100周年にあたる2017年に向けて「真のグローバル企業」を目指す中・長期経営計画(TOTO Vプラン2017)に取り組む同社は、その達成を支える「強い人財」の育成に取り組んでいる。
人財開発本部長の成清雄一氏に、育成に対する考えを伺った。

「生産」から「R&D」へ。そしてグローバル化への変革

田口:御社とは10年ほど前からお付き合いさせていただいていますが、2010年度に「TOTO Vプラン2017」をスタートされて以降、真のグローバル企業を目指して変わろうとされていることをひしひしと感じます。今、どのような課題を設定していらっしゃいますか。

成清:世界における水まわり製品の売り上げでは、TOTOはトップクラスです。売り上げだけでなく、自己発電水栓や電解除菌水など、イノベーティブな商品を生みだしているという点でも、TOTOは世界のリーダーといえると思っています。リーダーに求められるのは、「お客様がまだ具体的に思い描いていないもの」を提案し、「こんなものが欲しかった」と評価していただける商品、つまり、需要を創造するような商品を生み出していくことです。一方で、まだまだ世界には「節水」「省エネ」「高齢化対応」など、解決すべき問題が多くあり、それらを解決する商品も求められています。同業他社が「こんなことはできない」と言ってお手上げ状態の無理難題を解決していく。この2つが、Vプラン達成の道だと考えています。そして、この実現のためには「強い人財と組織」が必要だと考えています。

田口:まだない新たな需要をつくり出す一方で、必要性の高い無理難題も解決していく。かなり難しいチャレンジですね。

成清:もちろん容易ではありません。しかし例えば90年代に進出した米国では、水不足のためトイレの洗浄水量の厳しい規制がありましたが、それをクリアできる製品を生み出しました。トイレの使用水量を少なくするのは簡単なのですが、水量が少なくてもきちんと流せないといけません。これが難しい。しかし、きちんと流せるということを妥協するわけにはいきません。こうした難題に向き合うために一番必要なのは、人の誠実さだと思います。

田口:技術だけではなく、最後は人の思い、プライドが大切なのですね。そこがTOTOの大切にしたいものだと。

成清:そうですね。TOTOの商品は、商品の外面を見るだけでは価値が伝わりにくいものです。お客様が購入して使ってはじめて「良かった」と言われるものです。そこが勝負なのですから、根底にやはりそういう想いがないといけません。まさにTOTO Wayですね。
そして出来るという自信がないとだめなんですよ。出来ないかもしれない、と思う人では難しい。最初から、壁を乗り越えられる、と思ってかからないと課題を乗り越えていくのは難しいです。

田口:そうですね。無理難題に応えようとすると、壁は必ず来ますから。それを恐れたり、避けたりしてはいけないということですね。

Interviewer/株式会社セルム 常務取締役 田口佳子
2012.2月取材
※所属・肩書・記事内容は取材当時のものです。

壁を乗り越えることを楽しむ

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